市場関係者はロスカット狩りを懸念している

ゴールデンウィークの休日が増加すると工場の操業日数が減る製造業や金融に医療機関など、娯楽施設などのサービス関連以外は軒並み生産量がマイナスとなり、日本経済全体としてはマイナスに働く可能性が高いといわれています。

このように、実は景気の押上効果がそれほど期待できない状況の中で、長期に渡る連休が金融市場に悪影響を与えるのではないかと懸念する声もあります。

例えば、2019年1月の三が日は日本の為替市場は閑散としていましたが、わずか数分の間に日本円の相場が4円も急騰し、円高ドル安水準となる事態となりました。

これによって多くの投資家は強制ロスカットによって大きな損害を被ることとなりました。
ロスカットとはFXにおいて損失がかさんだ時に、自動的に清算することで損失の拡大を防ぐ仕組みのことです。

個人投資家達は三が日のうちに急激に円高が進むことで、強制的にドル売り円買いの取引をすることになったのです。

では、なぜこのように強制的にロスカットさせられてしまうロスカット狩りが起こったのでしょうか?

日本は正月には金融機関や企業トレーダーなども一斉に休みとなるため、円の取引が激減することになります。

2019年1月はアップルが業績予想の下方修正を発表したため、ちょうどその時期に海外のヘッジファンドなどが大規模な円買いを行い、その結果連鎖的な円買いを起こすことで相当な利益を得たと市場関係者の間では考えられているようです。

このことにより正月休み明けの日本の為替市場は大変なこととなり、強制ロスカットを余儀なくされる個人投資家が多くいたのだと思います。

以上のような海外勢によるロスカット狩りは、国際的に見ても異例に長いとされるゴールデンウィークや年末年始などで起こりやすい印象があります。

そのため、10連休にも及ぶ今年のゴールデンウィークは海外市場が急変しても売買することができない期間が非常に長いため、投資家が損失を被ってしまうリスクは例年よりも高いと考えられます。

では、このようにFXトレーダーにとっては損失の高い大型連休において、どのように備えておけばいいのでしょうか?