FXトレードテクニック 両建てその4


「ドテン(途転)」というトレード手法があることをご存じでしょうか。

そんな言葉聞いたことがないという方も多いでしょう。なぜなら、どこのFX取引会社の取引画面を見ても、そんな言葉はないのですから。

ドテン(途転)とは、それまで持っていた買いポジションを決済するのと同時に、今度は同じレートで売りポジションを建てることです。

どんでん返しという言葉が語源になっているという説を聞いたことがありますが、詳細についてはよく分かりません。

このドテン(途転)が起きる場面は、ほぼ間違いなく損切りと逆トレンドへのフォローでしょう。買いポジションを建てたものの値下がりが止まらず、損切りをして今度は売りポジションで下落相場に付いていく、という感じです。

プロのトレーダーはよく使う手法なのですが、個人投資家、とりわけ初心者の人はこのドテン(途転)をほとんどしません。

ドテン(途転)をするということは損切りから始めなければならず、精神的に許せないからです。

しかし、損切りを転じて利益につなげる有効な手法なので、本当はドテン(途転)を活用するのが良いのは間違いありません。

しかし、それができない。

そんな人のためにおすすめしたいのが、両建てなのです。

含み損が出ているポジションを決済せずに、そのまま逆の注文を出すのです。

すると相場が当初の思惑と反対の方向に進んでも後から建てたポジションが利益を出してくれるので安心です。

最初に建てたポジションが大きな損失を出していても、後から建てた両建てのポジションがカバーしてくれるはずです。

これで「許せる範囲」の損失幅になった時に両方を決済すれば、結果として少し乗り遅れたもののドテン(途転)としたのと同じ効果が得られるのです。